舌圧低下による嚥下障害
投稿日:2023年9月4日
カテゴリ:お知らせ
口腔機能低下症において、大変重要な役割の舌の働きについてのお話です。
舌は咀嚼(そしゃく)、嚥下(えんげ)、発声に大きな働きをしますが、味覚や知覚を感じる受容器もあり、胃に入る食べ物を選別する働きもあります。 また咀嚼の時には唾液を分泌するのを助け、食べ物に消化液を混ぜ合わせ飲み込みやすい形にする働きがあります。
舌の力が弱いと舌の運動機能が低下するので、「噛んで飲み込む」という一連の動きに支障が出ます。一気に食道に送り込めなくなるので、上あごや喉の奥に食べ物が残ることがあり、これが食道ではなく気管に入ってしまうと、むせたり誤嚥性肺炎の原因にもなったりします。「噛んで飲み込む」ことが不十分であれば栄養摂取の低下となり、それが「身体的フレイル(虚弱)」につながって要介護状態になる可能性もあります。
当院では、50歳以上の方を対象に下記の写真にある機械を用いて、舌圧測定を行なっています。
次回、舌のトレーニング方法についてお話します。
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